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ブログ 梅雨時の養生

むくみや頭痛など梅雨時のつらい不調を解消!

5月中旬になると沖縄は梅雨入りし、その他の地域でも梅雨のはしりに入ります。

梅雨は、湿気でじめじめして体が重だるくなったり、むくみがひどくなって気分まで憂鬱になりやすい季節。

 

梅雨時に増えるむくみ以外の不調とは

私たち人は自然界の一部だから、梅雨という季節からの影響を受けます。

しかし、湿気が多くても何ともないと感じる人もいれば、かなり辛いと感じる人もいます。

それは、人それぞれ体が処理できる許容範囲が違うからです。

そのため、湿気を自分の体が処理できる許容範囲を超してしまった時、さまざまな不調が出てきます。

 

梅雨時に出やすい不調

    • むくみがひどくなる
    • 頭が重い感じの頭痛やめまい
    • 体が重だるい
    • 眠くてだるい
    • 胃もたれしやすい
    • 下半身が冷える
    • 腰痛や関節痛が出やすい
    • 軟便や下痢になりやすい
    • 湿疹がひどくなる
    • 痰が絡む咳が出る
    • 水っぽいオリモノが多くなる
    • 膀胱炎になりやすい
    • 体重が増加しやすい

 

私も体質的に湿気に対して許容範囲が狭く、不調が出やすいので梅雨は嫌いです。

そんなことで、いつか梅雨のない場所での多拠点生活がしたい!

そんな夢を持ちつつ、今は、漢方の智慧を活用して苦手な梅雨の季節を乗り切っています。

漢方の智慧を活用して自分の体の状態や外側である季節からの影響を知ることで、処理できる許容範囲を広げることができます。

つまり、許容範囲を広げれば、上記のような梅雨時のつらい不調を未然に予防ができます。

私と同じように梅雨に不調が出やすいお客さまの健康をサポートするために、詳しく解説します。

 

梅雨時のむくみなどの不調の原因

梅雨時のむくみ、頭痛などのさまざまな不調の原因は、自分の体が対応できない量の湿気です。

自然界の雨や湿気は、大地を潤して植物を生長させたり、生物に潤いを与える、とても大切な水。

この自然界からの水が私たち人のお肌や髪の毛に適度な潤いを与えたり、気管支からのウィルスの侵入を防いでくれています。

また、この時期の雨や湿気があるからこそ植物が生長して、大地の実りとして私たちに恵を与えてくれます。

 

 

しかし、時に、この湿気が人によっては自分の体が処理できる許容範囲を超してしまって負担となり、むくみ、胃腸の不調、頭痛、腰痛など、さまざまな不調として体からお知らせサインがでます。

 

漢方では、梅雨など雨が多い時期に外側の湿度が多くなって、私たちの体に何か悪影響を与えるもののことを「湿邪(しつじゃ)」と言います。

大気中に大量の湿気があると、皮膚などから体の内部に入って停滞し、正常な体内の「氣」の流れを阻害したり、内臓機能を低下させます。

そうすると、体内の「血(けつ)」や「水(すい)」の流れも悪くなり、余分な水分や老廃物を溜め込みやすくなって、さまざまな不調へ発展します。

湿邪が多い梅雨は、汗をかきづらく、水分代謝が停滞し、余分な水分や老廃物が溜まりやすい季節です。

また、漢方では、「不通則痛」といって流れが悪いと痛みが起こると言われます。

そのため、湿邪により体内の氣血水の流れが悪くなって、頭痛、腰痛、関節痛、生理痛など、さまざまな痛みも出やすくなります。

 

 

ただし、外側の湿邪が全て入ってくるわけではありません。

体内に「氣」をしっかり満たしておけば、外側の湿邪が体内に入らないように防御したり、余分な水分は、汗や尿でちゃんと排泄を促進してくれます。

 

梅雨時の心の不調を複雑にしない

梅雨時の湿邪が影響して体内に不要なものを溜め込むと体だけでなく、心にも不調や病気を起こします。

湿度が高い日が続くと、テンションが低くて何かどんよりした気持ちになりませんか?

湿邪が原因の心の不調

  • 特に思い当たる原因がないのに何だか不安になる
  • イライラする  
  • 集中できない
  • やる気が起こらない
  • ソワソワと焦りを感じるなど

 

多くの方がこの「湿邪」という外側からの影響で、心の不調が起こることをあまり知りません。

だから、不安感が起こると勝手にストレスや人間関係の悩みと結びつけて、いろいろと複雑にしてしまうことが多いです。

また、やる気が出ないことを自分の意志が弱いからと勘違いしてしまい、自分を責めることで、ますます体調を悪くすることもあります。

 

 

例えば、冷房が強すぎて体が冷えることで、何だか体が緊張してきた経験はないですか?

湿邪の影響もこれと同じで、体内の「水」の巡りが悪くなり、それによって余分な水分を溜め込むことで体が冷えるだけでも、不安感や緊張がでます。

また、湿邪の影響で内臓機能が低下することで、元気や活力のもとである「氣」が作り出せなくても、やる気や集中力が落ちます。

これを知らないために間違った捉え方をしているだけ。

そのため、湿邪が心にも、このような影響があることを知ったら、もっとシンプルに対応ができます。

こんな心のケアを説明する時、体と一緒に整える漢方なら、お客さまが受け入れやすく納得しやすいです。

 

梅雨時のむくみなど、さまざまな不調の対策

湿邪対策の一番重要なポイントは、五臓の「脾」である胃腸を元気にしておくこと!

なぜならば、外側からの湿邪の侵入を防ぐ「氣」を作り出したり、体内の水分代謝を担っているからです。

五臓の「脾」(胃腸)は、冷えと疲れに弱い臓器。

そのため、下記のことを心がけて生活することで五臓の「脾」のケアができます。

五臓の「脾」(胃腸)のケア方法

  • 冷たいもの、生ものは控え、胃腸を冷やさないようにする
  • よく噛んで食べることで胃腸の負担を減らし、食べ過ぎに注意する
  • 昼間は適度に体を動かして内臓を温める
  • 消化の負担を減らすために小麦製品を減らす   
  • シャワーだけでなく、ゆったり湯船に入って胃腸を温める
  • 夜遅い時間に仕事や考え事で頭を活動し過ぎない

 

特に、何だか胃が重いと感じる時は、プチ断食(ファスティング)で365日働いている胃腸に休みを与えることが大切。

このように五臓の「脾」の働きを良くすることで、湿邪に対応する許容範囲が広がり、不調の予防になります。

 

むくみの原因である体内の水は
外側の湿気も引き寄せる

「水は水を引き寄せる」という法則があります。

そのため、普段から体内に余分な水分や老廃物を溜め込んでいると、梅雨時に外側の湿邪を引き寄せやすくなってしまいます。

普段からむくんだり、太ったと感じている人は、自分の体質や内臓が快適に働く環境や時間帯を知ってデトックスすることをおすすめします。

 

内臓がベストパフォーマンスを発揮する漢方の智慧を下記の好きな時間に学べる漢方動画講座「発陳編」でお話しています。

不要なものをデトックスして元気に暮らしたい方は、ご活用ください。

日常の不調から学ぶ春の養生「発陳編」

 

あなたが漢方を武器に加えると、お客さまの体質改善、病気の予防をお手伝いすることができます。

もちろん、漢方を武器にすれば、自分自身や愛する家族にも使うことができます。

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藤巻 祥乃

すてらす代表 薬を売らない薬剤師、国際中医師、漢方エッセイストとして活動。講座では、本格的に漢方を学びたい主婦、会社員という一般の方から漢方でお客様の心も体もケアしたいセラピスト、薬剤師、歯科医師などの専門職の方に向けても専門的なアドバイス、サポートをしている。 「難しい漢方用語が翻訳でわかりやすい」「漢方は難しいと思っていたけど、わかり出すと面白くて使える!」というお声をいただいています。個人セッション・講座の受講者数は、延べ1000人を超える。

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