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ブログ 漢方を武器にするコツ

漢方で体質を見極めるのと同じくらい大切な事とは

2021年11月2日

 

漢方を武器にして健康をサポートする上で、体質を見極めるのと同じくらい大切なことがあります。

あなたは、それが何かをご存知ですか?

 

それは、ズバリ!

「季節からの影響」も加味してサポートすること。

 

それがなぜかは、漢方の基礎を学んだ方なら、もうおわかりですね。

 

はいそうです!

漢方の原理原則「天人合一」だからです。

天である自然界の動きと私たち人の体内の働きは、一体で共鳴するという考え方

 

漢方カウンセリングでは、
常に季節を意識する

 

西洋医学の解剖学で考えても、子どもで約70%、成人で約60〜65%、老人で50〜55%を水が占めているのだから、外側の気圧や温度の影響を受けるのは当たり前ですね!

人は、天である自然界という大きなものに生かされています。

だから、自然界である外側と調和しないと、大きく揺さぶられて体調を崩してしまう。

そのため、同じ人へのアドバイスでも、春夏秋冬で違ってきます。

それは、季節によって人の体が変わるからです。

 

以前、「天人合一」の説明の時に、こんな話があることをご紹介しました。

アトピー性皮膚炎をお持ちのお客さまが、特に生活を変えていないのに、春になると急に赤みや痒みが強くなる

 

これは「特に生活を変えていないのに」が原因でした。

アトピー性皮膚炎は、体内に熱がこもってしまうことで症状が悪化します。

そのため、冬から春に季節が変化して、暖かくなっているのに同じ生活をしていると、体内に熱がこもってしまい症状が悪化する。

 

でも、これは、春だけの話ではありません。

  • 梅雨時の湿邪で胃腸の働きが弱わると、体内の「氣」が作り出せないので皮膚のバリア機能が下がって悪化します
  • 夏に汗が出過ぎると、体の余分な熱を冷ますための水が不足して体内に熱がこもり悪化する。
  • 外側の乾燥が強くなる秋から冬は、五臓の肺の働きが弱るために体内の水分の保持能力が下がって、熱がこもり痒みが強くなる

 

こんな風に春夏秋冬という季節の影響を知らず知らずのうちに、全ての人が受けています。

その中で体質の違いで、バランスが乱れているところに症状が出やすくなります。

 

老中医も失敗するほど奥が深い影響とは

ここまで読んできて、漢方の基礎を学んだ人は、「もう、そんなことは知っているよ!」と、思いませんでしたか。

私も漢方を学び始めた頃、同じように思いました。

季節の影響は、漢方の基礎を学べば、教科書に書いてあることなので、知識としては既にわかっていること。

 

では、なぜ、あえてこの事を取り上げて、私が伝えているのか?

それは、こんな理由からです。

私は、以前、こんなエピソードを聞いたことがあります。

老中医(中国の大先生)が初めて日本に来て診察した時、いつものように診察しても患者さんの治りが悪くて、頭を悩ませてしまった。

そして、日本の滞在が長くなり、実際に自分が季節を体感するにしたがって、「日本は、こんなに湿邪が多いのか!」と、気づいた途端に、ぐっと治療効果が上がったそうです。

私自身もお客さまの体質を診る時に、季節からの影響を知識だけで考えて失敗したことがあります(;^_^A

それくらい季節からの影響は、奥が深くて重要なんです!

だから春夏秋冬、季節からの影響を知識だけでなく、その季節を自分で体感しながらお客さまのサポートを心がけると、あなたのサポートの幅がぐっと広がります。

 

このように漢方を武器にして健康をサポートするには、いろいろなコツやポイントがあります。

そのコツやポイントを無料メール講座でお伝えしています。

 

 

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藤巻 祥乃

すてらす代表 薬を売らない薬剤師、国際中医師、漢方エッセイストとして活動。講座では、本格的に漢方を学びたい主婦、会社員という一般の方から漢方でお客様の心も体もケアしたいセラピスト、薬剤師、歯科医師などの専門職の方に向けても専門的なアドバイス、サポートをしている。 「難しい漢方用語が翻訳でわかりやすい」「漢方は難しいと思っていたけど、わかり出すと面白くて使える!」というお声をいただいています。個人セッション・講座の受講者数は、延べ1000人を超える。

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