ここ数年、花粉症の症状が出だすのが早い気がします。
すごく簡単に言ってしまうと、漢方で花粉症は、体内に入ってくる異物(邪気)を防衛する力(衛気)をコントロールしている五臓の肺の働きが弱ってしまっていることが原因。
もしかしたら、コロナのマスク生活で呼吸が浅くなって、五臓の肺の働きが弱っている人が多いのかもしれません。
これから暖かくなるに従って花粉の飛散量が増え、体のバランスが乱れている方は、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、肌あれなどの辛い症状が出だします。
また、花粉症と新型コロナウイルスの症状は非常に似ている部分がいくつかあり、「いつもの花粉症かな?」と思っていたら、実は新型コロナウイルスに感染していた、ということが今年は起こっているようです。
インフルエンザやコロナなどのウィルス感染も花粉という異物と同じで、体内に入ってくる邪気を防衛する力(衛気)をコントロールしている五臓の肺の働きが弱ってしまっていることが原因です。
そんな辛い花粉症のお客さまがサロンに来て、温めて巡りを良くするマッサージで一時的に体が楽になって帰ってもらうのは嬉しい。
だけど、やっぱり体質改善してもっともっと暖かい春を快適に楽しんでもらいたいと思っていませんか?
そこで、花粉症を改善する漢方ならではの考えを今日は、ご紹介させて頂きます。
漢方から診た花粉症とは
花粉症の人を漢方で診ていくと、主に、この2つのどちらか、もしくは、この2つの混合型です。
1)体内に不要なものを溜め込んでいて代謝・排泄のキャパオーバー
2)外側からの異物に対して防衛力(バリア機能)が弱っている
私たちの体は、毎日、食べている物から栄養を摂り、その後、体が一生懸命に不要なものを溜め込まないように代謝・排泄してくれています。
しかし、暴飲暴食などの不摂生な生活習慣が続くと、代謝する能力が追いつかずに不要なものを溜め込みます。
そうすると、外からの異物に対して自分を守る防衛力も弱ってしまいます。
そこに多くの花粉が飛ぶと防衛力が弱っているので、体内に花粉がたくさん入ります。
体にとって異物である花粉を代謝・排泄しようとして、キャパオーバーとなります。
そのため、その異物である花粉が引き金で鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみ、肌あれなどで、花粉症の症状(サイン)が出ます。
一方で、暴飲暴食といった不摂生をしなくても起こります。
それは、その人の体質、加齢による新陳代謝の低下、ストレスなどの心の状態に影響され、体内の消化能力が弱るからです。
消化能力が弱ることで消化できないものが未消化物となり、不要なものとして体内に溜め込みます。
その後は、上記で説明しました暴飲暴食の時に不要なものを溜め込むのと同じことが起こってしまいます。
この体内に溜まった不要なものを漢方では、「痰飲(たんいん)もしくは、水毒(すいどく)」といいます。
この痰飲をあなたの下記のような施術で排泄を促すことができます。
体内に溜まった痰飲の排泄を促す方法
- 温めて巡りを良くするマッサージ
- ハーブテント
- よもぎ蒸し
- ファスティング(断食)
しかし、上記の方法だけだと一時的に巡りを良くして、排泄を助けているだけなので対症療法です。
漢方では、これを標治(ひょうち)といいます。
花粉症といったら「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」というくらい有名な漢方薬も、この標治のための漢方薬です。
※鼻づまりが強い場合の花粉症の標治の漢方薬は、別のものになります。
つまり、これらは、体内の巡りを良くして不要な痰飲を一時的に排泄しているだけ。
もちろん、一時的に花粉症の症状は、軽減されると思います。
しかし、その人にとって体内に不要なものを溜め込む根本原因をきちんと診ていかないと、また直ぐに代謝・排泄のキャパオーバーになってしまいます。
そこで、漢方を武器にして体をしっかりと診て行けば、その人にとっての痰飲を溜め込む原因がわかります。
不要な痰飲を溜め込む原因がわかることで、お客さまが不要なものを溜め込まない体質をつくるお手伝いが出来るんです。
この原因を知って根本から改善する事を漢方では、本治(ほんち)といいます。
これがまさに体質改善のことです。
すてらす式漢方通信講座の受講生さんから、こんな嬉しい声も頂いています。
漢方の体質診断の個人セッションを受けて、「いろいろな事が繋がっていて面白い!」と思い、ますます漢方のことが知りたくなりました。
デトックスオイルを毎日使用したり、講座で学んだ養生を意識したり、個人セッションでアドバイスしてもらった体質改善の漢方薬を飲んでいたら、驚くことに20年間悩み続けた花粉症の症状が軽くてビックリしました。
漢方薬を飲むだけでなく、漢方を学んで養生を取り入れた事が良かったのかもしれません。
漢方は、奥深い!ますます日常に取り入れたくなりました。
私自身も昔は、かなりひどい花粉症でした。
だから、鼻水が水のように垂れたり、症状がひどい時は、夜に鼻がつまって眠れない。
目を取り出して洗いたい、皮膚が痒くて赤く炎症する。
花粉症の症状が辛いことは、たっぷり経験しているのでよくわかります。
症状が辛い場合は、症状を緩和する漢方薬や西洋薬の抗アレルギー薬を使うことは、生活の質「QOL(Quality of Life)」を保つために必要な時もあります。
ただし、その薬が花粉症を治しているのではなく、異物が入ってくるセンサーの感度を落として、体内に溜められる量を一時的に増やしているだけ。
結局は、体内に要らないものが溜まっている状態は、変わらない事を忘れないでほしいなと思います。
まさに、私自身がその体験者です。
昔、西洋薬の抗アレルギー薬を服用して、とりあえず症状が楽になったからと、そのまま何年も当たり前のように飲み続けました。
そのことで、体内に要らないものの量が増え、次第に抗アレルギー薬が効かなくなったり、体内の要らないものが塊になり、別の病気(卵巣嚢腫)で私の体は、サインを出してきました。
こんな体験があったからこそ、私にとって漢方の智慧は生活の一部となり、その良さ、大切さを伝えています。
お蔭様で今は、花粉の時期でも快適に暮らしています。
この体内に要らないものである痰飲は、花粉症だけでなく、さまざまな不調や病気と関係しています。
むくみ、体重増加などの軽い症状から、子宮筋腫、卵巣嚢腫、ポリープ、高血圧、糖尿病、コレステロール値が高い、さまざまな腫瘍(ガン)など。
だから、あなたが漢方を武器に加えると、お客様の体質改善、病気の予防をお手伝いすることができます。
もちろん、漢方を武器にすれば、自分自身や愛する家族にも使うことができます。
そうしたくて学んだ漢方なのに、上手く使えないという話もよく聞きます。
それは、漢方を使いこなすための「ある方法」を知らないからです。
漢方薬局で、のべ500人を超える患者さんを治療してきて、独立後に1000名以上のお客様をサポートしている薬剤師で国際中医師の藤巻祥乃が、発見したその秘密を下記でおしえます。
漢方を武器にしたい人は、ぜひ読んでください。
もし、今、既に花粉症や肌あれが辛い方は、まずは、ご自分の現在地を知ることをお勧めします。
自分の現在地がわかれば「快適」という目的地への進む体質改善の道が見えてきます。
ご自分の現在地を知るには、個人セッションがおすすめです。